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ミチバタナデシコ 道端撫子 ( ナデシコ科 )
                  

ヨーロッパ原産の帰化植物。
初めて出会ってから9年・・・今年も変わらず同じ場所で群生していました。
そして、ようやく名前が確定できました。
コモチナデシコでもなく、イヌコモチナデシコでもなく、ミチバタナデシコでした。


この3種の鑑別には種子の観察が必要です。
よって、この度ルーペで確認!


 
形は「盾形」。そして、表面にこぶ状の突起がありました!
ミチバタナデシコと判明。\(^o^)/



  

肉眼的に茎に毛はありませんでした。

よって、ミチバタナデシコの無毛タイプと分かりました。


( 花: 2016 . 5 . 29 ) ( 種: 2016 . 6 . 12 )


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長年、イヌコモチナデシコとコモチナデシコで区別が分からず、はたまたもう1種帰化しているとの情報も2012年に得・・・
名前調べはお手上げだと諦めていたところ、昨年(2015年)秋に新たな情報を得ました。

日本で和名「イヌコモチナデシコ」とされていた標本は P. nanteuilii ではなく、実際には P. dubia の方だったとのこと。
よって、これまでイヌコモチナデシコとされていた P . nanteuilii は新たに「ミチバタナデシコ」と名前がついたということ。


* 3種の比較 *

   イヌコモチナデシコ
P. dubia
ミチバタナデシコ
P. nanteuilii
コモチナデシコ
P. prolifera
腺毛が密生
または無毛
無毛
しばしば有毛
無毛
葉鞘 長さは幅の2〜3倍
長さは幅の1.5〜2倍 長さと幅がほぼ等しい
種子 洋梨形

表面に円錐状突起がある
盾形

表面にこぶ状突起がある
盾形

表面は緻密な網状


鑑別で一番確実なのは種子を見ることのようです。


これら貴重な情報はなかなかさんに教えていただきました。感謝です。
なかなかさんのページ 『イヌコモチナデシコの正しい学名・ミチバタナデシコ(新称)には、詳しい情報、種子の写真なども載っており、ぜひご参照下さい。